コーヒー
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1: 2016/04/11(月) 22:52:40.24
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48358

ホテルコーヒーのマズさにがっかり
リレー読書日記・堀川惠子
今回は「コーヒー」について書く。「コーヒー」は誰にも否定されない。賛否を激しく分ける論点もない。
つまりテーマとして面白くない。ドキドキもギラギラもしていない。それでも三度のメシよりコーヒーが好きだから仕方がない。
最近、どこのコンビニも淹れたてのコーヒーを常備するようになった。これが意外に飲める。それも約100円也。
「安い割にウマい」というお値打ち感はがぜん高まる。
仕事の打ち合わせに都内の某ホテルのラウンジを使っている。客席が広く重宝しているが、ここのコーヒー、
いつもすえた臭いがする。そして酸っぱい。それが税サ込で約1200円也。長居封じの作戦か? 
場所代と割り切ってはいるが「高い割にマズい」というガッカリ感はいやがうえにも増幅する。
川島良彰著『コンビニコーヒーは、なぜ高級ホテルより美味いのか』が売れているそうだ。読んで納得した。

コンビニコーヒーの原価は1杯12~13円で、売価100円でも利益が出る。各社ともしのぎを削って味を研究し、
豆の大きさから抽出方法まで独自の工夫を凝らす。'15年度の売り上げ予想は、上位3社だけで15億杯以上。
よく売れるほど、店置きの豆の鮮度が良くなり美味くなる好循環という。
商品開発に余念がないコンビニに比べ、高級ホテルの多くは大手コーヒー会社に抽出器具を無償提供させ、
豆の納入の一切を任せているらしい。結果、コーヒーにこだわる意識が低くなり、抽出器が埃だらけという事態も散見されるとか。

しかも原価は10~15円というから目が点だ。食事やサービスに当てる労力をコーヒーにほんの少し割けば、
味は驚くほど改善するそう。業界の方には一考するよう、伏してお願いしたい。
よく「ストレスの解消法は何か」と尋ねられる。買い物は最小限、温泉は往復が面倒、グルメでもない。
が、私にはコーヒーを「淹れる」という手段がある。
挽き立てのコーヒーに一滴一滴、ゆっくりと湯を注ぐ。粉の膨らみ具合に細心の注意を払い、戦略的に落とす。
落とす量とカップに落ちる量は常に同じでなくてはならない。油断してドバッといったらば、長く並べたドミノを倒したような気分だ。
この作業、集中してケン玉をする時の感覚とよく似ていて、落ち着く。勝負時には銀座P店の深煎り豆と決めている。
深く濃くほのかに甘い一杯は、戦闘モードに欠かせぬ私の気付け薬だ。
旦部幸博著『コーヒーの科学』を読んで、コーヒー好きにも上には上がいるものだと舌を巻いた。
あらゆる科学論文を用いてコーヒーの何たるかを分析する本書は、かなりマニアックで上級者向けか。

酸味物質の解析が興味深い。コーヒーの酸味は作ってから長く放置した時に生じるすっぱさと混同されがちだが、
本来の酸味はリンゴ酸やクエン酸(レモン)などフルーツの酸味成分と同じ。つまり酸味は科学的にも立派な風味
のひとつで、本当のコーヒー好きが酸味を楽しむというのも頷ける。
コーヒーの人体への作用についても様々な研究がある。よく知られた覚醒作用は、わずか一杯で効果が出る。
その即効性がコーヒーを世界に広めた原因とも。また別の研究では、コーヒーの摂取は記憶の「想起」には
影響しないが、記憶の「定着」を強化するらしい。一度書いた悪文が頭から抜けないのをコーヒーのせいにしてはいけないだろうけど。

【 コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか 】

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